真面目なストレートの薬剤スペック
縮毛矯正剤の「真面目なストレート」はチオ濃度、アルカリ度、pHをすべて公開しています。
通常、このような薬剤スペックは商品のコピーを防ぐためにほとんどのメーカーで社外秘となっており、すべてオープンにしているメーカーはほとんどありません。
では、なぜプラティコは薬剤スペックをオープンにしているのかというと
美容師さんが施術したときの失敗を防ぐためです。薬剤スペックとともに薬剤選定の考え方をご案内いたします。
薬剤スペックとは?
パーマ剤やストレート剤の薬剤のパワーは
・還元剤の濃度
・アルカリ度
・pH
で決まります。
アルカリ剤の種類によって反応の速度や持続時間などの細かい違いはありますが、この3つで、その薬剤がどのくらいパワーがあるかがわかるのです。
そのため、このスペックをオープンにしてしまうと、似たようなスペックの商品に切り替えられてしまうため、各メーカーは薬剤スペックを教えてくれません。
ですから美容師さんは各メーカーのストレート剤の強さは
感覚
で把握している方がほとんどです。
でも、このスペックが分かるとパワーが格段に計算しやすくなりますので、ストレート施術の失敗を防ぐことができます。
真面目なストレートの薬剤スペック
真面目なストレートのpHは
・アルカリ性のUH/H。
・中性のZ-1
・酸性のSS
※GMTは油性のためpH測定ができませんが、
溶剤に混ぜると酸性に傾きます。
と大きく3つに分けられます。
処方されている還元剤は
・UH/H/SSにはチオ
・Z-1にはシステアミン&チオ
・GMTは59%濃度のGMT
となっております。
それぞれの還元剤は働きやすいpHがあります。
・チオ→アルカリ性
・システアミン→弱酸性~アルカリ性
・GMT→酸性~弱アルカリ性
UHとHに関しては数値を見ていただくと、10%程度しか変わりませんので、大きな差があるわけではございません。
ですが、太い・硬い髪質の方をしっかり伸ばしたいというご要望にはUHは非常に優秀といえます。
SSに関してはpH4.6の弱酸性で、チオ濃度1.8%ですので、チオ濃度が低いのもありますが、働きにくい状態にしていますので、単品ではほぼ効果を発揮しません。
これはあえて、UH/H/Z-1とのなじみが良く、減力をさせるための処方としております。
また、Z-1は中性のpHにメインがシステアミン、少しチオといった処方でマイルドに働くように設計しております。
プラス、酸熱トリートメントでも使用されるレブリン酸、活性ケラチン、ファイバーハンス、エルカラクトンなどのケア成分を贅沢に配合しておりますので、矯正施術を行いながら、ケア成分でツヤと滑らかな指通りに仕上げます。
そしてGMTは濃度59%ということは、チオ換算いたしますと32.8%となりますので、単品で使うものではなくSSに添加して使用します。
※最大20%まで
そうすることで、酸性領域でも還元力のある薬剤に調整可能となります。
マジストの薬剤選定目安
薬剤選定の際に、一番気にされるのが癖の強さですが、目に見えるダメージを考えるとpHが大事になってくると思います。
癖が強いからと言って、細毛の方にUH/Hのアルカリが高いものを使用してしまうと、軟化スピードに耐えられず、慌てて流すことになり、還元が進んでいなかった(伸びなかった)というミスが起こります。
毛髪の状態が薬剤のpHに耐えられるのか、適正なpHを選定することで放置時間をきちんととることができます。
中間チェックで足りないと感じた場合は、上から強めの薬剤を被せることでブーストさせることはできますが、最初から強い薬剤の場合は取り返しがつきませんので、できるだけ弱めの薬剤選定から入ることをお勧めいたします。
より髪質・ダメージ・クセの強さに合わせた薬剤選定により、施術ダメージを抑え、お客様により健康的にストレートヘアを楽しんでいただけるようにご提案させていただきます。
より詳しいマジストの説明や、薬剤選定などをLINEやzoomなどのオンラインでご案内していく予定です。
ご興味のある方は是非お問い合わせくださいませ。